研究課題/領域番号 |
16K10089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 近畿大学 (2019) 大阪大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
高間 勇一 近畿大学, 大学病院, 講師 (50467560)
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研究分担者 |
田附 裕子 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10397698)
奥山 宏臣 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30252670)
児玉 匡 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60771045)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 壊死性腸炎 / 新生児 / 補体 / 治療 / 低出生体重児 / 可溶性トロンボモジュリン / 保体 / NEC |
研究成果の概要 |
本研究では,壊死性腸炎(NEC)モデルにおいて組み換えヒト可溶性トロンボモジュリン(rTM)の効果を検討した.NECモデルは,高浸透圧の経管強制栄養,lipopolysaccharideの胃内投与,低酸素ストレスにより作成した.治療群では,rTMを皮下投与した.組織学的にNEC様の腸管傷害は,NEC群(73.5%)にくらべ,治療群(36%)で有意に少なかった.組織のTNF-α,IL-6,HMGB1は,NEC群では有意に上昇していたが,rTM治療群では,減少していた.本研究で,rTMによる治療は,NECの重症度を軽減させることが示された.rTMはNEC治療の選択肢の一つになる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
壊死性腸炎(NEC)は,低出生体重児・早産児の死亡原因となる重篤な疾患である.周産期管理の向上により生存率は改善しているがさらなる生存率および予後の改善が望まれている.新しい治療法の開発のため実験的研究を行った.抗炎症効果および抗凝固効果のある可溶性トロンボモジュリン(rTM)に着目し実験的NECモデルにおいて治療効果を検討した.長官の組織傷害は治療群において改善し,腸管における炎症性サイトカインのTNF-α,IL-6のmRNA発現は低下した.rTMによる治療はNECの発症や重症度を軽減し治療選択肢の一つとなりうる可能性が示された.
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