研究課題/領域番号 |
16K10103
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
西久保 敏也 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (20208169)
|
研究分担者 |
西本 瑛里 (濱中 瑛里) 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (00645591)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 極低出生体重児 / 脳室内出血 / 臍帯静脈血管内皮細胞 / 組織因子 / PAI-1 / VWF / 慢性肺疾患 / 極低出生体重 / von Willebrand因子 / 血液凝固第Ⅷ因子 / ADAMTS-13 / 臍帯 / 蛋白質 |
研究成果の概要 |
極低出生体重(VLBW)児の脳室内出血(IVH)は、上衣下層の出血が起点となり、酸素を要する呼吸障害を合併したVLBW児に合併しやすい。 臍帯静脈は脳内血管の類似血管と考えられるので、成熟児とVLBW児の臍帯静脈血管内皮細胞を剥離・培養し、過酸化水素水が凝固関連因子のmRNAの発現に及ぼす影響を検討した。 その結果、組織因子とプラスミノーゲン活性化阻害因子-1のmRNAは、成熟児とVLBW児でともに発現量が有意に増加していた。すなわち、凝固系の活性化と線溶系の抑制が示唆された。その結果、フィブリン塊の産生促進と分解抑制が惹起され、上衣下層の静脈細枝の出血に関与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、極低出生体重児における酸素毒性は、主として未熟児網膜症や慢性肺疾患の重症化に関係しているとされてきた。今回の研究結果は、呼吸障害を有する極低出生体重児における脳室内出血の発生機序として、酸素由来のスーパーオキシドやヒドロキシラジカルなどのフリーラジカルが血管内皮細胞に作用して、凝固亢進と線溶抑制を惹起することによる、IVH発症機序の可能性が示唆された。児への過剰酸素投与を予防することはIVH発症予防にも寄与する可能性がある、
|