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ケロイド特異的発現分子の網羅的検索とその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K10129
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 皮膚科学
研究機関長崎大学

研究代表者

宇谷 厚志  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (10292707)

研究分担者 大久保 佑美  長崎大学, 病院(医学系), 助教 (10770399)
研究期間 (年度) 2016
研究課題ステータス 中途終了 (2016年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード細胞外マトリックス / 創傷治癒 / リモデリング / 幹細胞 / 分化
研究実績の概要

本研究では、好発部位以外に発症したケロイドならびにピアスケロイドを研究対象から除き、病変部位と、それに近接する正常皮膚(scar)の両方を採取できた場合のみを研究材料とし、最終的に5例のサンプルを用いた。まずケロイド病変組織を用いたRNA採取を行った後、マイクロアレイ解析とパスウェイ解析を行い、次に発現分子の免疫染色を行った。
マイクロアレイ解析で正常組織(CON)と病変組織(KL)を比較したところ、KLのみで2倍増加している分子が300個、4倍に絞ると40個あり、このうち約25%がマトリックス関連分子だった。興味深いことに約10%の中に神経、筋肉、骨に関連した分子が含まれていた。これら分子のうち、特に発現が高いFN1、WNT2、SOX2、MDFIを発生病理に関連した候補分子と定め、それぞれの免疫染色にて、その発現・局在を検討した。サンプルはKL、scar、CONと、それぞれの組織から得られた培養線維芽細胞を用いた。その結果、組織染色ではFN1とWNT2がKL++、scar+、CON-とケロイド病変で高い発現を認め、SOX2とMDFIがKL+、scar-、CON-と、ケロイド病変のみにおいて発現していた。培養線維芽細胞染色では全てのサンプルにおいて同等の染色性が見られた。
このことから、ケロイド病変は中胚葉や外胚葉への多能性を有している細胞により構成されていると考えられた。また、これらの分子は培養線維芽細胞では全く異なる発現性を示しており、生体での病態を正確に反映していない可能性があるため、サンプルとしては適切ではないことが示唆された。
今回、ケロイドの増殖間葉系細胞における強発現分子に着目した我々の研究データを通じて、ケロイドの本態は、従来の疾患概念とは異なり、何らかの契機で多分化能を有した細胞が長期間に渡って緩徐に増殖する腫瘍性疾患であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 各種のHDAC阻害剤がケロイド細胞に及ぼす遺伝子発現の検討2016

    • 著者名/発表者名
      鍬塚 大、與崎マリ子、鍬塚さやか、大久保佑美、臼井 文、小池雄太、宇谷厚志
    • 学会等名
      第48回日本結合組織学会学術大会
    • 発表場所
      長崎大学医学部良順会館・記念講堂(長崎市)
    • 年月日
      2016-06-24
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] マイクロアレイ分析によるケロイド組織で発現増強する分子の同定2016

    • 著者名/発表者名
      本多 舞、浅井 幸、大久保佑美、神尾芳幸、小池雄太、鍬塚 大、樫山和也、大石正雄、田中克己、宇谷厚志
    • 学会等名
      第48回日本結合組織学会学術大会
    • 発表場所
      長崎大学医学部良順会館・記念講堂(長崎市)
    • 年月日
      2016-06-24
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] ケロイド病変部発現分子からみえた新たな病態2016

    • 著者名/発表者名
      宇谷厚志
    • 学会等名
      第115回日本皮膚科学会総会(教育講演【細胞外マトリックス(ECM)と皮膚疾患】)
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都市)
    • 年月日
      2016-06-03
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2018-01-18  

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