研究課題/領域番号 |
16K10163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
寺石 美香 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (40437736)
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研究分担者 |
高石 樹朗 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (10303223)
中島 喜美子 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (20403892)
佐野 栄紀 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (80273621)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Mowat-Wilson症候群 / ZEB2 / コラーゲン合成 |
研究成果の概要 |
モワット・ウィルソン症候群(MOWS)はZEB2遺伝子変異を原因とし、重度知的障害、特徴的顔貌、小頭症などを呈する疾患である。皮膚所見に関してあまり論じられていないが、我々はMOWS患者の皮膚で、過伸展、関節の過屈曲、皮膚萎縮性瘢痕など、エーラス・ダンロス症候群(EDS)に似た症状を確認した。MOWS患者の真皮は薄く、電顕でコラーゲン線維束の狭小化を認めた。真皮でZEB2遺伝子を欠損したマウスはMOWS患者と同様の皮膚症状を呈し、線維芽細胞で細胞外基質の発現低下と分解する分子の増加を認めた。MOWS患者はZEB2遺伝子変異によるコラーゲン線維形成の変化からEDS様の皮膚症状を示すと考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまで皮膚症状について検討されていなかったMOWS患者に、EDS患者様の症状が出現することを初めて見出した。このことは、MOWSの病態にEDSと同様のコラーゲン線維形成の異常を示す疾患という概念を与えただけでなく、コラーゲン合成におけるZEB2の関与を示す一因となった。今後、コラーゲン合成におけるZEB2の役割について詳細に検討することで、皮膚だけでなく全身の臓器に生じる線維化疾患に、ZEB2という新たな方向からの治療戦略を与えた。
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