研究課題/領域番号 |
16K10227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
舘野 周 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50297917)
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研究分担者 |
大久保 善朗 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (20213663)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | タウ蛋白 / 幻覚 / 妄想 / 老年期精神病 / 神経科学 / 精神疾患 |
研究成果の概要 |
老年期に精神病症状を呈した非認知症患者を対象にタウ蛋白と精神病症状の関連を明らかにすることを目的とした。 精神疾患群は男性4名、女性5名、平均77.3歳、MMSE27.3点、健常群は男性2名、女性4名、平均73.5歳、MMSE29点であった。[11C]PBB3により脳内タウ蛋白集積を評価した。9名の精神疾患群は統合失調症2名、妄想性障害2名、器質性精神病性障害3名、うつ病2名であった。患者群ではタウ蛋白の高集積を認める症例もあったが、全例で共通する高集積部位は確認出来なかった。老年期に精神病症状を呈した非認知症患者にはタウ蛋白による神経障害がある一群が存在している可能性を示せたと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
老年期に発症する非認知症患者の精神病症状と関連する特定の領域におけるタウ蛋白の局所集積については確認出来なかった。しかしながら認知症状、神経症状を伴わず老年期発症の精神病症状を呈する患者においてタウ蛋白の局所集積を確認することが出来た。このことはタウオパチーの中に認知機能障害、神経症状が出現していない前駆期において幻覚・妄想で発症する群が存在していること、および老年期精神障害患者の病態の一つとしてタウオパチーがある可能性を示せた。 今後老年期に発症する幻覚・妄想に対する精神科診断ならびに治療方針を検討する上で貴重な所見であると考える。
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