研究課題/領域番号 |
16K10242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
椎名 明大 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 特任准教授 (70436434)
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研究協力者 |
佐藤 愛子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 医療観察法 / 鑑定入院 / 司法精神医学 / アウトカム / 評価指標 / アウトカム評価 / 鑑定 |
研究成果の概要 |
医療観察法の対象者に対する鑑定入院の仕組みには、目標設定が曖昧で成果を事後的に検証できないという問題が指摘されている。我々は、先行研究によって示された「鑑定入院アウトカム指標」計139 項目の有用性や可用性を検証する目的で、対象者20名及びその関係者に対する調査を行った。総計延べ160名の評価者から評価データを収集し、また鑑定入院アウトカム指標の可用性アンケート45通を収集した。結果として、34項目について一定の妥当性が示唆され、特に対象者や家族といった当事者の視点を重視することの重要性が示された。他方各項目の評価者間信頼性は十分でなかった。指定医療機関による事後的評価の必要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国では司法精神医学分野の学術研究はこれまで乏しく、特に医療観察法鑑定入院についてはほぼ皆無の状況が続いていた。本研究は鑑定入院の質の評価方法を確立させた初めての研究である。本研究成果により、個々の鑑定入院事例において、その処遇が適切であったか否かを第三者が検証することが可能となった。この評価基準は客観的であり、処遇に携わる者すべてが共有でき、多職種連携という司法精神医療の特徴とも親和的である。評価指標を参照することにより、施設は現在の医療水準と改善すべき点を明確に認識することができ、将来の医療水準の向上、施設間格差の縮小に資する。また将来的には医療経済的な活用にも応用可能である。
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