研究課題/領域番号 |
16K10303
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
菊池 達矢 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 標識薬剤開発部, 主幹研究員(定常) (90392224)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射線内用療法 / 軟β線 / 14C / 35S / 腫瘍 / 癌 |
研究成果の概要 |
がんの放射線内用療法では高エネルギーのβ-線やα線を放出する核種が用いられている。しかしながらこれらの核種の利用においては、化合物や抗体への核種の導入や、体内安定性などの点で課題も多い。そこで本研究では、これらの課題を克服し得るもののこれまで注目されてこなかった、比較的低いエネルギーのβ-線を放出する14Cを利用した放射線内用療法の可能性についてモデル化合物を用いて検討した。14C標識した2-アミノイソ酪酸を担がんマウスに投与したところ、投与量依存的にがんの増殖が顕著に抑制される一方、特に大きな副作用は観察されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、14Cが放射線内用療法に適した非常に有望な放射性核種であることを初めて示した。14Cの物理的半減期が長いことにより正常組織への被ばくの増大が懸念されるが、腫瘍集積性が高く生物学的半減期の比較的短い化合物の使用や、14C とほぼ同等のエネルギーを持つβ-を放出する比較的短半減期の35Sを用いることなどにより、無用な体内被ばくを低減することが期待できる。14Cは様々な有機化合物にその化学構造を変化させずに導入可能であることから、柔軟な薬剤設計が可能となり、より良い放射線内用療法用の薬剤が開発されると期待される。
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