研究課題/領域番号 |
16K10395
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中山 雅央 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (60582004)
|
研究分担者 |
江島 泰生 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70423233)
吉田 賢史 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (80351906)
|
研究協力者 |
赤坂 浩亮 神戸大学
森田 健太 神戸大学
Alsayed Mennaallah 神戸大学
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | ナノ粒子 / 放射線治療 / 活性酸素種 / 過酸化水素 / 放射線増感 / チタン酸化物 |
研究成果の概要 |
これまでの研究で過酸化チタンナノ粒子はX線照射により活性酸素種を生成することがわかっていたが、本研究ではX線照射の有無に関わらずこのナノ粒子自身から過酸化水素が除放されていることを明らかにした。同じくX線照射により活性酸素種を生成するが過酸化水素は生成しない金ナノ粒子と比較したところ、その抗腫瘍効果は過酸化チタンナノ粒子の方が優れており、過酸化水素が放射線増感効果に大きく寄与していることが示唆された。一方で、静脈投与では約1割のナノ粒子しか腫瘍に集積しておらず、その多くが肝臓に集積していることが判明し、効率的な投与方法の検討が今後の課題となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線治療はがん治療において大きな役割を果たしているが、放射線抵抗性をもつ癌細胞に対しては既存の放射線治療では完全に治癒することが難しく、再発例や無効例が多い。その中でナノ粒子は放射線増感効果をもつアプリケーションとして注目されており、金ナノ粒子をはじめ多くのナノ粒子が研究されているものの、いまだ臨床応用には至っていない。その中で過酸化チタンナノ粒子の過酸化水素を除放する性質は、これまでのナノ粒子には例がないものであり、より効果的な放射線増感治療法としてその応用が期待される。
|