研究課題/領域番号 |
16K10407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
川野 光子 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 放射線障害治療研究部, 研究員(任常) (90422203)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射線防護 / 放射線障害 / 線維芽細胞増殖因子 / 重粒子線 / 繊維芽細胞増殖因子 |
研究成果の概要 |
重粒子線は生物学的効果が高く、照射深度の調節が容易であることから、正常組織障害を最小限に抑えてがん病巣に集中的に照射できる放射線治療技術である。しかしながら、周囲の正常組織への被ばくは皆無ではない。したがって、重粒子線による正常組織障害を予防・治療する技術があれば、これまで以上に重粒子線は癌治療のパワフルなツールとなり得る。申請者は、線維芽細胞増殖因子(FGF)に着目し、放射線障害に対する予防・治療効果を検討した結果、FGF1の細胞内移行能を増強したキメラタンパク質FGF1/CPP-Cが、重粒子線照射時における正常組織障害に対し防護効果を有することを見出し、その作用機序について解析を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2011年3月の福島第一原子力発電所の事故以降、放射線障害に対する予防・治療法の確立の必要性は社会的に広く認知され、その標的分子の探索は大変重要と考えられる。放射線障害は、放射能汚染に限られたことではなく、一般的に行われているがんに対する放射線治療によっても起こりうるものであり、副作用として後に残る炎症に悩まされている患者は少なくない。したがって、放射線障害の病態を理解する中で効率的に予防・治療標的を探索し、副作用の少ない新たな治療薬の開発を見据えた基礎研究を行った結果、特定の分子を見出したことは、放射線障害から正常組織を防護する観点から、その社会的意義は大きい。
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