研究課題/領域番号 |
16K10513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
右田 和寛 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40570990)
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研究協力者 |
尾原 伸作
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 胃癌 / E3ユビキチンリガーゼ / 外科 |
研究成果の概要 |
E3ユビキチンリガーゼであるRing finger protein 126(RNF126)の胃癌進展における役割を検討した。胃癌切除標本を用いて免疫組織染色を行ったところ、RNF126発現レベルは腫瘍壁進達度と有意な関連性を認め、RNF126発現レベルは独立予後規定因子であった。ヒト胃癌細胞株MKN45、MKN74のRNF126発現をsiRNAでノックダウンしたところ、有意に増殖が抑制された。さらには、RNF126発現ノックダウンにより、5-FUの増殖抑制効果が増強された。以上の結果から、胃癌においてRNF126は腫瘍の増殖、抗癌剤治療抵抗性に関与し、治療標的となりうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はユビキチンシステムにおいて中心的役割を担うE3ユビキチンリガーゼに着目し、胃癌進展におけるその異常の意義・役割を検討した。E3ユビキチンリガーゼであるRNF126はヒト胃癌組織で過剰発現しており、その発現レベルは腫瘍進達度と関連し、独立した予後規定因子となるなど臨床的意義を有することが判明した。また、発現レベルは胃癌細胞の増殖能、抗癌剤への感受性に関連することが明らかとなり、RNF126は胃癌の増殖、治療抵抗性に深く関与することが示唆された。本研究の成果はユビキチンシステム異常を介した消化器癌進展の解明、新たな癌治療開発の礎となるものと考えられる。
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