研究課題
基盤研究(C)
大腸癌は悪性新生物の中でも高齢化や生活習慣の変化に伴いその罹患率,死亡率が増加傾向にある.我々は細胞接着斑アダプター分子である Hic-5 (H2O2-inducible clone-5)の大腸癌発症への関与について検討を行なった.Hic-5は癌間質のCAFに顕著に発現しており,ヒト非癌部組織より分離培養した正常線維芽細胞でHic-5発現を抑制したところ,大腸癌細胞株の増殖や,がん間質の再構築を制御する分子の発現が抑制された.またマウス個体レベルではAOM投与による大腸癌発症がHic-5欠損により著しく抑制された.
大腸癌は近年増加が著しい悪性腫瘍で,従来の治療に加えて予防的なアプローチも重要性を増している.そこで現状の癌細胞そのものをターゲットにした治療概念にとらわれない、新しい治療ターゲット分子が提唱可能になったと考える.
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 6件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
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