研究課題/領域番号 |
16K10560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
宮崎 利明 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (50589075)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 大腸がん / 肝転移 / Kynurenine / TDO2 / kynurenine / がん幹細胞 / 転移 / がん免疫 / がん微小環境 |
研究成果の概要 |
がん幹細胞が転移などの過程に関与している事が明らかになりつつある。本研究において、大腸がん臨床検体由来のがん幹細胞の特質を有するスフェロイド細胞において網羅的メタボローム解析と遺伝子発現解析を行った所、原発巣由来に比べ、肝転移巣由来のスフェロイド細胞において、キヌレニン量が増加し、キヌレニン合成酵素TDO2の発現が亢進していた。マウス大腸がん細胞株において肝転移への影響を検証した所、TDO2 過剰発現細胞において肝転移が亢進し、転移巣における免疫細胞の集積が変化していた。これらの知見より、TDO2の発現誘導は、キヌレニンの産生増加、免疫系の制御を介して、大腸がん転移を促進すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キヌレニンの合成を担うTDO2はがん細胞内で発現が上昇しているが、未だキヌレニンやTDOのin vivoにおける免疫抑制やがん細胞転移の作用メカニズムの解明は十分ではない。本研究によりTDO2は、キヌレニンの産生増加、免疫系の制御を介して、大腸がん転移を促進させることを新たに明らかにした。キヌレニンやTDOがもたらす微小環境変化と転移メカニズムの関係が明らかになることにより、TDOとキヌレニンをターゲットとした診断マーカーならびに、新規分子標的の発見により臨床への応用に貢献することができる可能性があると考える。
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