研究課題
基盤研究(C)
膵癌の癌関連線維芽細胞(CAF)に発現する血小板由来成長因子受容体(PDGFR)及び肝細胞増殖因子受容体(MET)は、膵癌細胞(PCC)とCAFの相互作用に重要な役割を果たす。マルチキナーゼ阻害剤(MK2461)が、MET及びPDGFRβ経路を阻害することでCAF-PCC相互作用を制御することを明らかにした。MET及びPDGFRはCAFで高発現し、CAFの調整培地はPCC増殖を促した。MK2461はin vitro及びin vivoでPCC, CAFの増殖を抑制した。PCC-CAFの相互作用はMET及びPDGFRを介しており、その制御は膵癌治療で重要な役割を果たす可能性が示唆された。
膵癌は有効な治療法が少なく、難治性癌の代表である。既存薬以外の治療標的を見出すことで、有効薬の創薬につながる可能性がある膵癌と癌関連線維芽細胞に着目した治療戦略は、膵癌治療に重要な役割を果たす可能性が示唆され、これらの経路を制御することで、特異的な治療戦略の開発が期待出来る。代表的難治癌の治療成績向上につながれば、学術的・社会的意義がある。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件)
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