研究課題/領域番号 |
16K10593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
浅利 貞毅 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (20580682)
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研究分担者 |
外山 博近 神戸大学, 未来医工学研究開発センター, 准教授 (10444598)
寺井 祥雄 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (30761259)
具 英成 神戸大学, 医学研究科, 名誉教授 (40195615)
後藤 直大 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (40580684)
福本 巧 神戸大学, 医学研究科, 教授 (70379402)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵液瘻 / 間葉系幹細胞 / 細胞シート / 膵切除 / 合併症 / 間葉系幹細胞(MSCs) / 有用性 |
研究成果の概要 |
(1) Lewis ratを用い、膵周囲脂肪識よりMSCを単離し、骨、軟骨、脂肪識への多分化能を確認した。膵管を含む膵臓を任意の部位で離断し、膵体部での離断が最も適切な膵液瘻モデルとなることを確認した。UpCellを用いて、P3まで継代したMSCの細胞シートの作成に成功した。 (2) 無治療群とMSC細胞シート貼付群で、術後2, 3, 7日目に膵液瘻発症予防の評価を行った。術後7日目で、いずれのラットも腹水アミラーゼ値の上昇を認めなかった。術後2, 3日目で、貼付群で有意に腹水アミラーゼ値の低下を認めた。腹腔内の炎症に伴う癒着も軽度で、MSC細胞シートによる膵液瘻抑制効果を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵液瘻は膵切除における主要合併症のひとつである。膵切除後約20%以上で膵液瘻の発症を認め、その一部が難治化し、動脈瘤形成および動脈瘤破綻による出血など、生命に関与する重大な合併症となる。膵液瘻発症予防、膵液瘻の難治化予防は膵臓外科医にとって解決すべき主要課題である。 MSCs(間葉系幹細胞)は、多分化能以外にも組織損傷の修復や免疫システムの調節機能を有することが明らかになりつつある。この幹細胞の組織修復能により膵液瘻発症予防あるいは難治性膵液瘻の予防が可能になれば膵切除の治療成績の向上のみならず、在院期間の短縮や治療費削減など患者への恩恵、医療経済への影響は計り知れない。
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