研究課題/領域番号 |
16K10613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
石渡 俊行 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (90203041)
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研究分担者 |
吉村 久志 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 講師 (70645241)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膵癌 / 分子標的治療 / FGFR-4 / 個別化治療 / SNP / FGFR-4阻害剤 / 高齢者がん |
研究成果の概要 |
膵癌におけるFGFR-4の発現とSNPの存在、その役割について研究を行なった。免疫組織化学的検討では、浸潤性膵管癌症例の約50%にFGFR-4の発現がみられ、腫瘍径、病期と正の相関関係を認めた。6種類のヒト膵癌培養細胞におけるFGFR-4のmRNA発現はFGFR-1~3のIIIb, IIIcとは異なった発現パターンを示していた。これらの膵癌培養細胞において、G388Rの遺伝子変異が約半数の細胞株で認められた。FGFR-4阻害剤を投与することで、膵癌培養細胞の細胞内シグナル伝達が抑制され、細胞増殖能の低下がみられた。これらより、FGFR-4がヒト膵癌の新たな治療標的となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者に増加する膵癌は極めて予後不良な難治性癌で、癌細胞の表面には様々な増殖因子受容体が過剰発現している。線維芽細胞増殖因子受容体のFGFR-4が、乳癌、卵巣癌、膵癌などで過剰に発現していることが明らかになり、一部の癌では、FGFR-4のG388RのSNPが予後の増悪と関連しているとの報告もみられている。膵癌におけるFGFR-4の発現とSNPの存在、さらにその役割について研究を行なった。FGFR-4阻害剤を投与することで、膵癌培養細胞の細胞内シグナル伝達が抑制され、癌の細胞増殖が抑えられた。今回の研究から、FGFR-4の抑制がヒト膵癌の新たな治療標的となる可能性が示された。
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