研究課題/領域番号 |
16K10683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器外科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
滝沢 宏光 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (90332816)
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研究分担者 |
近藤 和也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10263815)
梶浦 耕一郎 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (60596253)
坪井 光弘 徳島大学, 病院, 助教 (10711872)
澤田 徹 徳島大学, 病院, 特任助教 (60522258)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 肺癌 / 自家蛍光 / 胸膜浸潤 / 縮小手術 |
研究成果の概要 |
蛍光顕微鏡(励起波長470±40 nm,吸収波長525±50 nm)で肺組織を観察すると,その骨格構造である弾性線維網は緑色の明瞭かつ簡素化された視覚情報となる.肺腺癌の浸潤部では弾性線維網の乱れ,断裂,消失などの構造変化が起こっており,蛍光所見で浸潤所見ありと診断した症例には,胸膜浸潤,血管侵襲,リンパ管侵襲などの病理学的浸潤所見が認められ,無再発生存期間においては,浸潤なしと診断した症例と比較して予後不良であった.この蛍光所見は未染の凍結切片においても観察できるため,術中迅速診断への応用が可能であり,縮小手術の適応を含めた術式選択に役立てることができる可能性がある.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺がん手術において,適切な切除範囲を決定することはとても重要である.近年,小型肺がんがよく発見されるようになったが,不用意に切除範囲を縮小すると,肺は温存できてもがん再発のリスクが高くなる.本研究では,術中に採取した肺がん組織を蛍光顕微鏡で観察することで,がんの浸潤程度や再発リスクを把握し,その結果を切除範囲に反映できるか検討した.蛍光顕微鏡で肺がん組織を観察すると,正常部や非浸潤部に認められる緑色の規則正しい網目構造が,浸潤部(悪性度が高い部分)では破壊されている様子が観察され,そのような浸潤部がある肺がん患者は術後再発リスクが高いことが明らかになった.
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