研究課題/領域番号 |
16K10696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器外科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構山口宇部医療センター(臨床研究部) (2018-2019) 川崎医科大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
沖田 理貴 独立行政法人国立病院機構山口宇部医療センター(臨床研究部), その他部局等, 呼吸器外科医長 (90467762)
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研究分担者 |
中田 昌男 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30368641)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 非小細胞肺癌 / 免疫逃避 / NK細胞 / NKG2Dリガンド / PD-L1 / 免疫チェックポイント / EGFR / HER2 / IFNγ / HER3 / microRNA / 外科 / トランスレーショナルリサーチ / 癌 / 免疫学 / 発現制御 |
研究成果の概要 |
非小細胞肺癌におけるNK細胞活性化受容体NKG2Dや免疫抑制分子PD-1に対するリガンドの発現制御機構を中心に研究を行なった。非小細胞肺癌切除検体において、PD-L1発現量とEGFR、HER発現量との相関関係を明らかにし、in vitro実験系ではEGFRシグナルとHER2シグナルによるPD-L1発現制御機構は異なることを示した。また、 非小細胞肺癌臨床検体を用いて、術前化学療法は組織内のPD-L1発現を上昇、NKG2Dリガンド発現を低下させる症例が多いことを示した。さらに、非小細胞肺癌91例の各種NKG2Dリガンドの発現をクラスター分類し、予後不良なカテゴリーを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非小細胞肺癌における免疫チェックポイント阻害剤の効果は限定的であり、効果予測因子や耐性機序の解明が急務である。本研究は、免疫チェックポイント研究の主役であるPD-L1および、現時点で治療標的として臨床応用されていないNK細胞に関連した免疫関連分子NKG2Dリガンドそれぞれの発現に、EGFRシグナルや各種抗がん剤が与える影響を明らかにした。さらに臨床検体(手術標本)における免疫関連分子の発現と臨床病理学的因子、予後との関連を明らかにした。本研究は、学術面では非小細胞肺癌の免疫逃避機構について新たな知見を加え、社会的には手術症例における新たな予後因子の提唱につながった。
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