研究課題
基盤研究(C)
肺癌の中でも特に高悪性度である、多形癌を含む「肉腫様成分を含む肺癌」を対象とし、新規治療開発を目指した臨床病理学的解析を行なった。23例の検討では、5年無再発生存割合は56%。再発は8例 (35%) に認めたが、7例は術後1年以内の再発で、再発後生存期間中央値は3ヶ月であった。一方、5年無再発生存を6例 (26%) に認めた。「肉腫様成分」を含む肺癌は、過去の報告同様、早期再発を来たし再発後予後も不良である一方で、長期無再発生存例も存在することが示唆された。対象症例はDNA断片化が著明であったため、対象を近年の症例から再抽出し、遺伝子異常、DNAメチル化異常のprofilingを行っている。
多形癌に代表される「肉腫様成分を含む肺癌」は、原発性肺癌の中でも増殖が速く、他臓器やリンパ節に転移しやすい悪性度が高い腫瘍である。完全切除されても、術後再発は高頻度であり、また、現状の化学療法や放射線療法には抵抗性で、肺腺癌におけるEGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子などの有効な治療標的も同定されていない。本研究は、難治癌である「肉腫様成分を含む肺癌」の新規治療開発の足がかりとなる基盤を構築するものであり学術的かつ社会的意義は非常に大きい。
すべて 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 13件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (2件)
Cancers (Basel)
巻: 10 号: 12 ページ: 478-478
10.3390/cancers10120478
Oncotarget
巻: 9 号: 12 ページ: 10635-10649
10.18632/oncotarget.24365
Jpn J Clin Oncol
巻: 48 号: 2 ページ: 190-194
10.1093/jjco/hyx170
Eur J Cardiothorac Surg.
巻: Nov 23 号: 5 ページ: 942-947
10.1093/ejcts/ezy384
Interact Cardiovasc Thorac Surg
巻: Apr 2 号: 4 ページ: 602-605
10.1093/icvts/ivy081
Lung Cancer
巻: 109 ページ: 45-51
10.1016/j.lungcan.2017.04.014
Clini Cancer Res
巻: 23 号: 3 ページ: 757-765
10.1158/1078-0432.ccr-16-0355
Journal of Cancer Research and Clinical Oncology
巻: 143 号: 2 ページ: 321-328
10.1007/s00432-016-2285-2
J Thorac Dis
巻: 9 号: 2 ページ: E149-E151
10.21037/jtd.2017.02.25
J Cancer Res Clin Oncol
巻: 142 号: 5 ページ: 905-912
10.1007/s00432-015-2098-8
Eur J Cardiothorac Surg
巻: 49 号: 3 ページ: 847-853
10.1093/ejcts/ezv249
J Thorac Oncol
巻: 11 号: 9 ページ: 1529-1537
10.1016/j.jtho.2016.05.014
巻: 100 ページ: 53-62
10.1016/j.lungcan.2016.07.024