研究課題/領域番号 |
16K10738
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
石川 真実 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (60212859)
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研究分担者 |
平瀬 肇 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (90392084)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 脳微小循環 / アストロサイト / カルシウム / 脳虚血 / 一酸化炭素 / 脳循環予備能 / 神経刺激 / 微小循環 / 脳血流障害 / 2光子顕微鏡 / 脳血管障害学 / 脳血流調節 |
研究成果の概要 |
脳血流低下により、血管周囲アストロサイトのCa濃度は上昇し、細動脈は瞬時に拡張するが、痛覚刺激時と異なるアストロサイトのCa濃度が上昇し、細動脈の拡張率も異なっていた。COとCaシグナルとの関連性が指摘されており、脳虚血時の痛覚刺激によるアストロサイトのCa濃度上昇が正常時よりも低いことから、虚血によるアストロサイトの機能低下がCa濃度に影響し、COが関与する脳循環予備能の低下から生じる神経機能障害に関連する可能性が示唆された。しかし、CO合成酵素のノックアウトマウスでCO産生が低下した状態では、脳虚血発生時の急激な脳血管拡張反応は保たれていたことから、急性期と慢性期の反応の違いが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アストロサイトは、酸素とブドウ糖を神経細胞に供給する血流を調節する機能と神経細胞の情報伝達を調節する神経伝達物質をコントロールする機能をもち、アストロサイト内Ca濃度調節によりその調節が行われている。臨床的には、脳血流の軽度低下により、シナプスを介する複雑な神経機能の障害(高次脳機能障害)が、neurovascular junctionの可逆的な機能障害によって生じる。軽度血流低下によるアストロサイトの機能障害が高次脳機能障害を来し、さらに神経機能障害が強くなれば、脳血管性認知症をもたらすものと考えらる。アストロサイトの機能を解明し、その機能障害の改善をもたらす治療法の確立は重要である。
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