研究課題
基盤研究(C)
我が国の脳卒中の特徴として,脳出血の発症率が高いことがあげられる.脳梗塞モデルに対する歯髄幹細胞の報告はあるが、脳出血モデルでの検討は十分にはなされていない。今回の研究では、脳出血モデルに対して、歯髄幹細胞および歯髄幹細胞単独とエピジェネティクス作用を有するヒストン脱アセチル化酵素阻害剤との併用療法の検討を行った。併用療法は単独療法と比較して、脳出血後の脳浮腫や脳萎縮の軽減および運動機能や認知機能の改善を認めた。
本邦の脳卒中の特徴として、脳出血が欧米と比べると発症率が高いことがあります。脳梗塞はカテーテル治療など治療の目覚ましい進歩がありますが、脳出血は機能改善に繋がるような治療はほとんどありません。本研究では、脳出血モデルを用いて、歯髄幹細胞と既存の汎用薬剤であるバルプロ酸の併用療法の効果を認めました。今後、脳出血の治療を前進させる一歩になると考えます。
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