研究課題/領域番号 |
16K10760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
矢野 茂敏 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (60332871)
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研究分担者 |
秀 拓一郎 北里大学, 医学部, 准教授 (40421820)
篠島 直樹 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (50648269)
魏 范研 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (90555773)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 下垂体腺腫 / CDKAL1 / 先端巨大症 / ホルモン分泌 / インスリン / 小胞体ストレス / チオメチル化修飾 / cdkal1 / 難治性 |
研究成果の概要 |
治療困難な先端巨大症の原因となる下垂体腫瘍のホルモン分泌機構を明らかにすべく、インスリン分泌調節タンパクであるCDKAL1の下垂体腫瘍細胞における機能解明に挑んだ。 まず摘出された下垂体腫瘍サンプル中にCDKAL1が含まれていることを明らかにした。次にさまざまな培養腫瘍細胞におけるCDKAL1の発現量を比較したところ、成長ホルモン分泌腫瘍において明らかな低下が認められた。人為的にこの遺伝子を抑制してみると細胞内カルシウムが上昇し、成長ホルモンの分泌が増加した。このことにより、難治性成長ホルモン分泌細胞ではCDKAL1の機能低下がホルモンの異常分泌に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性下垂体腺腫におけるホルモン分泌のメカニズムはいまだ明らかでないため、あらたな治療法がほとんどない。本研究は糖尿病でよく研究されているインスリン調節遺伝子の作用を下垂体腺腫細胞で確認し、少なくとも成長ホルモン分泌調節に関与していることを明らかにした。この機能制御をさらに詳しく解明していけば腫瘍の治療抵抗性の指標、あるいは予後の指標を設定することができるであろう。さらにこの遺伝子を生体内で制御することができれば、難治性下垂体腺腫に対する新たな治療法を構築することが期待でき、長期にわたる治療で苦しむ患者の利益に大いに資することが期待できる研究である。
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