研究課題/領域番号 |
16K10850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 憲男 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任教授 (90332668)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | GSK3β / 軟部肉腫 / 分子標的治療 / GSK-3beta / sarcoma / soft tisuue / GSK3β阻害薬 / GSK3β阻害剤 / 骨肉腫 / Wnt / beta / 肉腫 / 分子標的薬 |
研究成果の概要 |
本研究では,軟部肉腫の主要病型である滑膜肉腫と線維肉腫に対するGSK3β阻害剤の治療効果と作用機序を検討した.本研究により,滑膜肉腫と線維肉腫において,CDK-cyclin複合体を介した細胞周期の進行による生存・増殖と,MMP-2を介した浸潤が,GSK3βに依存することが示唆された.リチウムやシメチジンなど,躁うつ病や胃潰瘍など臨床で広く使用され,安全性の確認されている薬剤がGSK3β活性阻害作用を有することが知られており,滑膜肉腫や線維肉腫においても早期の臨床応用が期待できることを明らかとした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦では2012年より,軟部肉腫に対してパゾパニブの使用が承認されが,残念ながら既存の抗癌剤を上回る効果は得られていない.GSK3βは,グリコーゲン合成酵素をリン酸化して不活性化させる酵素である.本研究では,軟部肉腫の主要病型である滑膜肉腫と線維肉腫に対するGSK3β阻害剤の治療効果と作用機序を検討し,腫瘍の生存,増殖,浸潤にGSK3βが大きく関連していることを明らかとした.GSK3β活性阻害作用を有する薬剤は,既に実臨床で使用されており,新たな軟部肉腫の分子標的治療薬になる可能性がある.本研究で得られた成果は,新たな軟部肉腫治療薬の開発に大きく寄与する,社会的意義の高い研究成果だといえる.
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