研究課題/領域番号 |
16K10851
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
安藤 隆 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (10377492)
|
研究分担者 |
鈴木 良弘 一般社団法人プラズマ化学生物学研究所, 研究部, 代表理事 (80206549)
|
研究協力者 |
波呂 浩孝
市川 二郎
佐藤 信隆
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | プラズマ照射液 / 骨肉腫 / アポトーシス / オートファジー / プラズマ活性化培養液 / 細胞死 / ミトコンドリア / 低温大気圧プラズマ / 骨肉腫細胞 / 骨・軟部腫瘍学 |
研究成果の概要 |
低温大気圧プラズマは非侵襲性の新規がん治療ツールとして非常に期待されるものである。本研究では自作した大気圧LFプラズマジェット装置を使用しプラズマ照射液を作成し、この照射液の骨肉腫細胞への抗腫瘍効果を明らかにすることが目的とした。 プラズマ照射液はマウスおよびヒト骨肉腫細胞株に対し細胞増殖抑制を示した。一方、骨芽細胞株に対する抑制は少なかった。また、プラズマ照射液で誘導される細胞死におけるアポトーシス、オートファジーの役割は限定的であった。さらなる細胞死メカニズムの解明が必要であるが、アポトーシス抵抗性を持つ骨肉腫に対する新規治療法の候補となりうると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
以前よりプラズマを腫瘍細胞に直接照射した研究は報告されてきたが、直接照射できる腫瘍は限られる。我々を含むいくつかの研究チームは、プラズマ照射溶液を使用した抗腫瘍効果を報告した。本研究では、活性化培養液が常温でも殺細胞効果を示したのは臨床応用に向け意義あるものであった。 さらに、プラズマ照射液は骨芽細胞株に比較して、骨肉腫細胞株に有意に強い細胞増殖の抑制効果をみるため、正常細胞への侵襲の少ない抗腫瘍効果を持つ可能性が示唆される。このことは、実臨床において安全度が高いものと考える。プラズマ活性化補液療法の確立は、骨肉腫患者の予後を改善すると同時に、より副作用の少ない治療法として期待される。
|