研究課題/領域番号 |
16K10879
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
迫田 秀行 国立医薬品食品衛生研究所, 医療機器部, 主任研究官 (50443099)
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研究分担者 |
菅野 伸彦 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座教授 (70273620)
富田 直秀 京都大学, 工学研究科, 教授 (50263140)
河上 強志 国立医薬品食品衛生研究所, 生活衛生化学部, 室長 (00434043)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 人工関節 / 超高分子量ポリエチレン / 生体脂質 / 耐久性 / 生体材料 |
研究成果の概要 |
超高分子量ポリエチレン製コンポーネントに収着した生体脂質量を、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて推定する方法を開発した。 収着した生体脂質や、関節液の定量分析を行った結果、従来、生体脂質のモデルとして使用されてきたスクアレンは殆ど含まれおらず、コレステロールエステルやトリグリセリドなどが検出された。 これらの脂質を用いて、モデル試料を作製した。インデンテーション試験とマイクロスラリーエロージョン法で、抜去インプラントやモデル試料の力学特性を評価したところ、ガンマ線照射に起因する酸化劣化による力学特性への影響は観察できたが、生体脂質に起因すると思われる力学特性の変化は明確にならなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内物質による医用材料への影響は、未知の部分が多い。整形外科分野では、人工関節用材料である超高分子量ポリエチレンに対する生体脂質の影響を評価する目的で、生体脂質の一つであるスクアレンを用いた試験法が2022年に規格化された。しかし、本研究の結果、関節液や抜去した材料にスクアレンはほとんど含まれず、抜去した試料を調査してもスクアレンで生じるような劣化は観察されなかった。これらの結果を反映し、より臨床に即した試験法を構築することで、より安全性の高い材料の実用化に貢献できると考えられる。さらに、整形外科分野に限らず、様々なインプラント材料への本研究で得られた知見の展開も期待される。
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