研究課題/領域番号 |
16K10989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
寺田 忠徳 産業医科大学, 医学部, 講師 (10399206)
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研究分担者 |
原 幸治 産業医科大学, 大学病院, 准教授 (20331001)
佐多 竹良 産業医科大学, 名誉教授、学長等, 名誉教授 (60128030)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経障害性痛 / トランスポーター / 中枢作用 / 鎮痛作用 / 糖尿病モデル / 神経障害性疼痛 / 抗不安作用 / グリシン / GABA |
研究成果の概要 |
坐骨神経絞扼と糖尿病性ニューロパチーによる神経障害性痛モデルラットを作成し、脳室内にグリシントランスポーター2(GlyT2)阻害薬のALX1393とGABAトランスポーター3(GAT3)阻害薬のSNAP5114を投与した。ALX1393は両方のモデルで機械及び冷痛覚過敏に対して鎮痛作用を示したが、SNAP5114は抗痛覚過敏作用を示さなかった。またALX1393は高用量では自発運動活性を低下させたが、ALX1393とSNAP5114とも抗不安作用や抗うつ作用は発現しなかった。脳内のGlyT2は抗痛覚過敏作用と自発運動活性に関与する一方、GAT3にはこれらの役割がないことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有効性の高い神経障害性痛治療薬の開発が求められている。疼痛抑制機構の破綻が神経障害性痛の病態の一つであるため、これを賦活化させることが治療に有効である。脳内のグリシントランスポーター2 (GlyT2)の機能をGlyT2阻害薬で抑え、抑制性神経伝達物質グリシンの働きを強めたところ、ラットに発現させた機械及び冷痛覚過敏に対する鎮痛作用が現れた。一方、高用量のGlyT2阻害薬は自発運動を低下させた。研究結果からGlyT2は脳内で疼痛閾値の調節に関与していると考えられ、運動機能を低下させる副作用の懸念はあるものの、新しい神経障害性痛治療薬のターゲットとして期待される。
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