研究課題
基盤研究(C)
マウスの下部尿路機能制御において、代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)サブタイプ1、及び、5が膀胱からの興奮性求心性信号伝達に関与すること、そして、その表現型に雌雄差があることを、同受容体遺伝子欠損(KO)マウスとmGluR5拮抗薬を用いて明らかにした。更に、酸感受性イオンチャネル(ASICs)が正常排尿と酸誘発性膀胱過活動の両方において興奮性求心性信号変換に関わることを示した。本研究の結果は、mGluR1、mGluR5、ASICsが下部尿路機能障害、特に頻尿の治療薬開発の標的分子になり得ることを示しており、同症状に苦しむ人々の生活の質改善と社会的生産性向上に寄与するであろう。
膀胱過活動症状はヒトの日常生活の質と生産活動性を著しく低下させる。故に、その発症機構の解明と治療法の開発は、同症状による損失を回避する上で重要である。本研究は、膀胱からの興奮性求心性信号伝達に代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)と酸感受性イオンチャネル(ASICs)が関与することを解明した。一方、このmGluR関与の程度には雌雄差があることも明らかにした。この結果は、標的分子の表現型に性差がある可能性を念頭に研究を実施するべきであることを示唆する。近年、医学研究において、遺伝子関連の表現型や薬物療法への反応性に性別を考慮することの重要性が提唱されており、本研究結果はそれに同調する。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (9件) 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 12件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 11件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 13件) 図書 (1件)
International Journal of Impotence Research
巻: 印刷中 号: 2 ページ: 186-194
10.1038/s41443-019-0137-8
Scientific Reports
巻: 8 号: 1 ページ: 5699-5699
10.1038/s41598-018-23115-w
Journal of Clinical Investigation
巻: 128 号: 5 ページ: 1772-1786
10.1172/jci97837
Neurourology and urodynamics
巻: 37 号: 8 ページ: 2535-2543
10.1002/nau.23793
Neurourology and Urodynamics
巻: 37 号: 3 ページ: 942-951
10.1002/nau.23400
巻: 7 号: 1 ページ: 771-771
10.1038/s41598-017-00824-2
American Journal of Physiology Renal Physiology
巻: 313 号: 3 ページ: F796-F804
10.1152/ajprenal.00097.2017
PLoS One
巻: 12 号: 1 ページ: e0168234-e0168234
10.1371/journal.pone.0168234
International Neurourology Journal
巻: 21 号: 1 ページ: 20-28
10.5213/inj.1732758.379
American Journal of Physiology Regulatory Integrative Comparative Physiology
巻: 310 号: 8 ページ: R752-R758
10.1152/ajpregu.00450.2015
巻: 6 号: 1 ページ: 29761-29761
10.1038/srep29761
Frontiers in Pharmacology
巻: 7
10.3389/fphar.2016.00234
巻: 36 号: 4 ページ: 1034-1038
10.1002/nau.23062