研究課題/領域番号 |
16K11064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
市丸 直嗣 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (70346211)
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研究分担者 |
梨井 康 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 移植免疫研究室, 室長 (60321890)
高原 史郎 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教授 (70179547)
貝森 淳哉 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (70527697)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 抗CD70抗体 / 免疫抑制療法 / 臓器移植 / 腎移植 |
研究成果の概要 |
マウス同種異所性心臓移植モデルにおいて,無処置群では移植心生着日数中央値が8日であったのに対し,抗CD70抗体投与により100日以上の移植心生着を達成し,脾臓と移植心での樹状細胞誘導が観察された。B6マウスから心移植したC3Hマウスの脾細胞を別のC3Hマウスに養子移入し,B6マウスあるいはBalb/cマウスから心移植したところ, B6由来の移植心にほとんど単核球浸潤を認めず,ドナー特異的免疫寛容が示唆された。抗CD70抗体により誘導された制御性樹状細胞は免疫抑制性に作用した。抗CD70抗体はマウス心移植モデルにおいて制御性樹状細胞を誘導し,効果的に拒絶反応を予防することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
末期臓器不全患者において,臓器移植は唯一の根治療法となる。ヒトでの同種臓器移植においては拒絶反応を防ぐために数種の免疫抑制薬の併用が欠かせない。残念ながらそれでも拒絶反応は完全には防ぎえないだけでなく,本来宿主に有用な腫瘍免疫などを抑制してしまい悪性腫瘍の頻度が増加するという重大な副作用を生じている。 本研究成果により,移植臓器に対してだけ免疫反応を抑制し,抗腫瘍免疫などの宿主に有用な免疫反応を維持するドナー特異的免疫寛容に抗CD70抗体が有用である可能性が示唆され,その機序は制御性樹状細胞の誘導によることが示された。
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