研究課題
基盤研究(C)
NLRP7遺伝子変異は反復胞状奇胎の原因と考えられているが、どのように病態を形成するか不明である。ゲノム編集CRISPER/Casシステムを利用しNLRP7遺伝子を破壊した反復胞状奇胎の疾患モデルヒト細胞を作成し、NLRP7遺伝子の機能の一端を明らかにすることを試みた。遺伝子破壊に必要なベクターを設計、作成し、エレクトロポレーション法で一時的にtrophoblast cell lineのHTR-8/SVneoに導入した。標的遺伝子に改変が生じ、改変のパターンから遺伝子破壊ができている細胞株が2つ得られた。研究期間内に疾患モデル細胞を作成することができた。機能解析は今後行う。
遺伝子の機能を解析には、細胞やモデル生物(個体)を利用する方法があり、マウスなどのげっ歯類が利用されている。しかしNLPR7遺伝子はげっ歯類に保存されておらず、ノックアウトマウスを用いた解析などができない。近年開発されたゲノム編集を利用することで、NLRP7遺伝子の破壊をヒトの細胞で行い、疾患モデル細胞を作成できた。反復胞状奇胎の病態形成を研究するための有用なツールになると考える。
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