研究課題/領域番号 |
16K11159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
矢内原 臨 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20349624)
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研究分担者 |
山田 恭輔 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30230452)
高倉 聡 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60256401)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 卵巣癌 / microRNA / 癌 |
研究成果の概要 |
本研究は、卵巣癌組織亜型の生物学的特性に起因するmicroRNAを同定することを目的とした。卵巣癌患者27例を対象に癌関連microRNAの包括的発現特性を調べたところ、階層的クラスタリング分析により2つの異なるクラスターを同定した。各クラスターは組織亜型と強い相関があり、特に明細胞癌で過剰発現しているmiR-9を含む5つのmicroRNAを同定した。さらなる検討から、明細胞癌におけるmiR-9過剰発現は、E-cadherinを介した上皮間葉転換を誘導し、その生物学的特性に影響を及ぼしている可能性が示唆された。以上より、miR-9は明細胞癌の新たな治療標的と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、エピジェネテックな発現調節因子として期待されているmicroRNAが、卵巣癌の組織型特異的な早期診断・予後予測のバイオマーカーとして臨床上有用であるかを検討するだけでなく、そのもの自体もしくはそのインヒビターが、治療薬として有用であるかを追求したものである。またこれまで異なる組織型を一様に治療してきた卵巣癌の治療指針に対して、個別的な戦略の下に検討していることも、本研究の特色であると思われる。国内におけるmicroRNAに関する検討、特に基礎研究はその特殊な実験系からいまだ数少なく、今後さらなる努力が必要な分野と考えられる。
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