研究課題/領域番号 |
16K11174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
藤川 太郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60401402)
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研究分担者 |
川島 慶之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (10376759)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 加齢性難聴 / グルタミン酸受容体 / デルタ型受容体 / 有毛細胞シナプス / 機能代償 / Cbln1 / 透過型電子顕微鏡 / デルタ受容体 / 高音障害型難聴 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
難聴との関連が報告されているデルタ型グルタミン酸受容体の内耳でのはたらきについて解析をおこなった。マウスをつかった実験で、デルタ型受容体は聴覚にかかわる蝸牛とバランス・平衡にかかわる前庭の両者で恒常的に発現していた。デルタ1受容体の欠損マウスでは、生後5ヵ月より難聴は高音域から加齢とともに進行することが観察された。さらに同時期より蝸牛外有毛細胞遠心性シナプスが加齢とともに減少した。このことから、デルタ型受容体は有毛細胞シナプスの形成と維持にかかわり、聴覚機能に重要なはたらきがあることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、デルタ型受容体が様々な神経変性疾患との関連が報告されている。本研究の成果は、デルタ型受容体が蝸牛有毛細胞のシナプスの形成と維持に重要なはたらきを有することを示す。デルタ型受容体の機能異常が難聴や平衡障害の新たな病態モデルとなる可能性がある。 またデルタ型受容体によるシナプス形成は成体においても可逆的でレスキューができるので、加齢性難聴や進行性平衡障害などに対する遺伝子治療や薬物治療のターゲットとしても有望であることから将来性があり、創造的であり画期的な研究成果になる可能性が高い。
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