研究課題/領域番号 |
16K11206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
澤田 研 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50304308)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 匂い分子結合タンパク質 / ドラッグデリバリー / 嗅覚 / 匂い分子結合タンパク質の生理機構 / 嗅覚輸送によるタンパク質の脳での分布 / 嗅覚異常 / 脳への薬剤輸送 |
研究成果の概要 |
嗅粘液層に存在する匂い結合タンパク質の生理機能の解明とこのタンパク質を用いた脳への薬剤輸送系の確立のための基盤研究を行うことを目的とした。 ①匂い分子結合タンパク質はこれまでにアカハライモリから2種類単離してきた。このうちCp-Lip1は嗅神経細胞の匂い受容感度を上昇させていることを見出した。また、この上昇に関与しているCp-Lip1の領域がC末端側の10アミノ酸に存在していることを見出した。 ②本タンパク質をマウス鼻腔内に投与すると海馬領域と小脳で分布していることを見出した。また、アルツハイマーの初期症状である嗅覚障害マウスを作成したところ海馬の萎縮見られた。現在治療の研究を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
両生類の嗅組織にある匂い分子結合タンパク質の生理機能を解析を行った結果、Cp-Lip1は陸棲生活に順応するために粘液に存在しその役割は嗅神経細胞の匂い受容感度の上昇であることが分かった。このように嗅覚の進化において獲得した機能であると予想される。また、このタンパク質を使用した脳へのドラッグデリバリー系の確立の基礎研究においてこのタンパク質を鼻腔から投与すると記憶に関わっている脳の領域に分布できることから脳へのドラッグデリバリーの可能性を示すことができた。現在は、アルツハイマーの初期症状である嗅覚障害マウスを用いて治療の検討を行っている。
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