研究課題/領域番号 |
16K11294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
野崎 実穂 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00295601)
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研究分担者 |
安川 力 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (00324632)
平原 修一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (00723462)
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (70191963)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ケモカイン受容体 / CCR3 / 増殖糖尿病網膜症 / 未熟児網膜症 / eotaxin / VEGF / ケモカイン / 眼内血管新生 / 眼内血管新生疾患 / 網膜血管新生 / 糖尿病 / 血管内皮増殖因子 / 血管新生 / 薬理学 / 動物モデル |
研究成果の概要 |
ケモカイン受容体の一つであるCCR3に着目してマウス酸素誘導網膜症(OIR)モデルを用いた。OIRマウス網膜でCCR3およびそのリガンドであるeotaxinが有意に増加しており、CCR3抗体の硝子体内投与により病的な血管新生が有意に抑制された。病的血管新生に関与するVEGF164 mRNAはCCR3抗体投与により有意に減少していたが、生理的血管新生に関与するVEGF120 mRNAは変化なかった。 また、手術時に摘出した増殖糖尿病網膜症症例の増殖膜には、CCR3およびeotaxinが血管内皮細胞に発現していた。以上のことからCCR3は病的網膜血管新生の治療ターゲットになると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病網膜症は成人の、未熟児網膜症は小児の失明原因となる疾患で社会的問題である。両者の病態は病的な網膜血管新生であり、現在血管内皮増殖因子(VEGF)を標的にした治療が主流となっているものの、網膜の恒常性維持にもVEGFは関与しているため、特に小児に対するVEGF阻害による長期の副作用など危惧される点がまだ多い。 本研究では、ケモカイン受容体CCR3およびそのリガンドが病的網膜血管新生に関与していること、CCR阻害により病的血管新生に関与するVEGF164は阻害するが生理的なVEGF120には影響がないことが明らかとなり、CCR3阻害治療が、より安全な病的血管新生薬になりうる可能性が示唆された。
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