研究課題/領域番号 |
16K11323
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
徳田 和央 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50266863)
|
研究分担者 |
園田 康平 九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
藏滿 保宏 北海道医療大学, その他, 教授 (50281811)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 網膜幹細胞 / グルタミン酸 / 網膜再生 / 失明 / タンパク質 / 酵素 / 代謝 / ミュラー細胞 / 内在性神経幹細胞 / エネルギー代謝 / 失明予防 |
研究成果の概要 |
モデル動物の網膜組織において、休止している網膜幹細胞を、毒性の無い低濃度のグルタミン酸によって、誘導・活性化した。誘導時に特異的に発現するタンパク質群の解析結果から、誘導時には複数の因子によって代謝環境が制御され、エネルギー動態がリプログラミング(再構成)されることが示唆された。また、網膜組織から分離した細胞を用いて、同様に幹細胞誘導を行った。更に、失明疾患モデル動物においても、網膜内における細胞増殖制御のメカニズムを解明した。 一連の網膜幹細胞の形態評価に際し、既存の固定液では支障があり、網膜専用の固定液を新規に調製して使用した。この網膜固定液の有用性に関して、別途論文報告を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成体ラットの網膜には、休止している神経幹細胞が存在し、その内在性幹細胞は低濃度のグルタミン酸で誘導できることが明らかとなった。本研究で同定した幹細胞誘導時の特異的なタンパク質群および代謝動態を制御する因子を人為的に操作することで、効率的に内在性の網膜幹細胞が誘導出来る可能性が示唆された。 失明疾患に対する網膜再生医療が、細胞製剤を使用せず、自己の内在性神経幹細胞誘導で実現するという新たな可能性が示された。今後の研究継続により、低侵襲・低コストで効果が得られる新規の網膜治療法の確立と創薬(点眼薬や注射薬)への発展が期待できる。
|