研究課題/領域番号 |
16K11363
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
冨田 興一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90423178)
|
研究分担者 |
細川 亙 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20181498)
西林 章光 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00647133)
金澤 成行 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (50506243)
峯岸 芳樹 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (10467566)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 末梢神経再生 / 脂肪組織由来間葉系幹細胞 |
研究成果の概要 |
末梢神経切断損傷においては圧挫損傷と異なり、切断神経間を繋ぐ神経ガイダンスが消失する。シュワン細胞により神経ガイダンスは再形成されるが、瘢痕形成により無秩序に形成される。その結果、過誤支配(誤った標 的組織への再生)等の異常な神経再生が起こり、異常共同運動や筋痙攣の原因となる。本研究では抗炎症作用や、瘢痕形成を抑制する脂肪組織由来間葉系幹細胞(以下、ASC)に着目し、ASC の移植 が末梢神経再生の質に及ぼす影響を検証した。その結果、ASC移植による有意な機能回復向上効果は認めなかったものの、関節拘縮による機能の悪化の頻度が減少した。ASC移植が何らかの調整作用を及ぼした可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
末梢神経再生の研究分野では、神経再生の質的向上を目指したものは少ない。しかし、実診療ではむしろ質的な問題が機能回復と患者さんのQOLに大きく影響している。本研究で用いる手法は、全ての末梢神経再建において適応が可能という点においてその波及効果は高いと思われる。またASCは比較的安全性が高い体性幹細胞であり、数gの吸引脂肪から2週間以内に移植に足る細胞数を得ることができるという点でも実際的であると言える。したがって、今回の研究成果により年間数万人にも及ぶ末梢神経損傷を受傷される患者さんにおいて、最小限の犠牲による新規治療の可能性が広がり、QOL 向上・早期社会復帰に貢献することが期待される。
|