研究課題/領域番号 |
16K11402
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉矢 和久 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (40379201)
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研究分担者 |
高橋 弘毅 関西医科大学, 医学部, 助教 (30609590)
嶋津 岳士 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50196474)
清水 健太郎 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379203)
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70301265)
小島 将裕 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (70721091)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | メタゲノムシークエンサー / 急性脳炎・脳症 / 細菌性髄膜炎 / ウイルス性脳炎 / 髄液 / 急性脳脊髄炎・脳症 / 高速度シークエンサー / 原因微生物 / 術後髄膜炎 / 髄膜炎 / 微生物 / 急性脳炎 / 急性脳症 / 次世代シークエンサー / メタゲノム解析 / ウイルス |
研究成果の概要 |
急性脳脊髄炎・脳症は原因が特定できない症例が多いのが現状である。特に原因となる微生物の同定は極めて重要な課題である。我々の施設には2002~2018年までに84例の急性脳脊髄炎・脳症の症例が入院。細菌性20例、ウイルス性脳炎18例、免疫介在性7例、真菌性2例、結核性1例、原因不明が36例(43%)であった。本研究ではこれら84例のうち18例の髄液をメタゲノムシークエンサーにより解析した。18例中5例(28%)の髄液中から、従来法で同定できなかった微生物を同定することができた。この結果はこれまで微生物の関与を証明できなかった急性脳脊髄炎・脳症の原因解明や発症メカニズム解明につながる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性脳炎・脳症は、それまで健康であった人が急速に意識障害や痙攣で発症し、重度の後遺症を残す例や死亡する例も少なくない。しかしながらその契機となる原因微生物が同定されないことが多いのが現状である。特に成人発症の急性脳炎・脳症の病原体不明の割合は6割を超えるとされている。これは現在の診断法に限界があるためである。今回我々はメタゲノムシークセンサーを用いて、従来法では同定できなかった急性脳脊髄炎・脳症の原因に関連する可能性のある微生物を同定することに成功した。これは、急性脳脊髄炎・脳症の原因究明、発症メカニズム解明、新たな治療法の開発を可能にし、急性脳脊髄炎・脳症の予後改善につながる可能性がある。
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