研究課題/領域番号 |
16K11447
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
張 旌旗 九州大学, 歯学部, 技術専門員 (80380707)
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研究分担者 |
清島 保 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20264054)
城戸 瑞穂 佐賀大学, 医学部, 教授 (60253457)
和田 裕子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70380706)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | エナメル質形成不全 / エナメルが細胞 / エナメル質 / TRPチャネル / 感覚機能 / 歯 / エナメル芽細胞 / 歯・歯髄 / 組織学 / 口腔解剖学 / TPPチャネル / 歯の発生 / 走査電子顕微鏡 / TRPチャネル / メカノセンサー / エナメルタンパク |
研究成果の概要 |
歯科臨床では多様なエナメル質形成不全に遭遇するが、その機序は不明である。私たちは温度感受性TRPV3、TRPV4チャネルがエナメル質形成調節に関与すると仮説を立て、野生型(WT)とTRPチャネル遺伝子欠損マウス(V3KO、V4KO)を用いて、エナメル質形成への影響を調べた。WTの歯胚ではTrpv3、Trpv4の発現が観察された。走査電顕ではWTに比べてV3KO、V4KOマウス歯のエナメル質石灰化が不十分であった。EPMA解析ではV3KO、V4KOマウス臼歯と切歯のエナメル質にカルシウム、リンの分布が低かった。これらのことから、TRPチャネルはエナメル質の石灰化に影響を与える可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エナメル質形成における基質タンパクに関する研究が蓄積される一方、エナメル質の石灰化機序に関しては不明な点が多い。本研究は長年不明であった石灰化のカルシウム移動機構の分子実態の一端を明らかにすることでエナメル質形成不全の解明に意義深い。私たちは温度感受性TRPチャネルがエナメル質に強く発現し、TRPチャネル遺伝子欠損マウスでは歯の摩耗や脱灰によるカルシウムの喪失が野生型よりも顕著であることを見出した。本研究はエナメル芽細胞に高発現しているTRPチャネルがエナメル質の石灰化を制御することを示唆した。エナメル質形成を制御できれば、エナメル質形成不全を阻止でき、口腔疾患から人々の健康を守れると考える。
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