研究課題
基盤研究(C)
Porphyromonas gingivalisは慢性歯周炎の最重要原因細菌として知られている。本菌は、病原タンパク質を9型分泌機構により菌体外に分泌する。分泌後、そのいくつかはA-LPSに共有結合し、菌体表面に把持される。本菌はA-LPSとO-LPSの二種類を有するが、それらの生合成機構は不明である。本研究では、両LPSのO多糖の生合成機構を解析した。ゲノム情報から未だ解析していない14個の糖転移酵素について、その遺伝子変異株作製を試みた。得られた変異株の性状解析から、A-LPSとO-LPSにおけるそれぞれのO多糖生合成に関わる遺伝子を同定し、その生合成の順序を明らかにした。
我々は、歯周病細菌Porphyromonas gingivalisの病原性プロテアーゼなどの分泌タンパク質が新規の分泌装置である9型分泌機構によって菌体表面に輸送されること、さらに、菌体表面に出たこれらのタンパク質は本菌特異的な病原性LPSのO多糖鎖に結合することで局在化すること、を見出していた。この病原性LPSのO多糖鎖については我々の知見と相反する報告があり、問題となっていた。本研究はその問題に取り組み、O多糖鎖の生合成機構を新規に提唱した。本研究成果は、将来の応用研究に展開させるうえで重要な基盤となる。
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