研究課題
基盤研究(C)
我々は唾液腺腫瘍組織発生における多様性獲得機構を解析するモデルマウスの作製に取り組んできた。現在、最も遺伝子改変の悪影響がないゲノム部位に腫瘍を引き起こす仕組みを組み込んだ遺伝子を導入したマウスが完成し、交配を進めている所である。ヒト正常唾液腺細胞株を用いた腫瘍原性遺伝子の役割解析では唾液腺細胞の種類(分化)に依存してその役割が異なる可能性が明らかとなった。新たに完成した遺伝子改変マウスが今後唾液腺腫瘍組織発生の研究に大きな役割を果たすことが期待される。
唾液腺腫瘍は極めて多彩な組織像を呈する上、30 種類以上の腫瘍型や種々の亜型が存在しており、病理診断上の鑑別診断を困難にしている。病理診断は治療方針決定や予後判定に重要であることから、唾液腺腫瘍組織発生における多様性獲得機構の理解に立脚した唾液腺腫瘍の新たな疾患概念構築への貢献が、本研究成果の学術的・社会的意義である。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件)
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