研究課題
基盤研究(C)
本研究では、Arl4cの扁平上皮癌における発現とその発現制御機構の解明、および発癌における機能について明らかにした。Arl4cは免疫組織学的にヒト肺扁平上皮癌で80.6%、ヒト舌扁平上皮癌では73.7%の症例で過剰発現していた。ヒト肺扁平上皮癌細胞株およびヒト舌癌細胞株においてCRISPR/Cas9システムを用いてArl4cをノックアウトしたところ、増殖能や運動能が抑制された。口腔扁平上皮癌細胞株におけるArl4cの高発現はMEK/MAPKに依存していた。肺扁平上皮癌細胞株におけるArl4cの高発現はArl4c DNAの3’非翻訳領域における低メチル化に依存していた。
扁平上皮癌は悪性度が高いことが知られているが、他の癌腫に認められるような遺伝子変異の報告がこれまで報告されていない。そのため新たな癌マーカーおよび治療標的となる因子の同定が待望されている。本研究の成果は、Arl4cがヒト扁平上皮癌において増殖因子シグナルに加えてDNAのメチル化により発現制御されていること、また、扁平上皮癌における新規診断マーカーや治療の標的になる可能性を示している。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)
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