研究課題/領域番号 |
16K11641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴・理工系歯学
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
川口 稔 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (10122780)
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研究分担者 |
大野 純 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10152208)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 複合体 / 体内動態 / 生体内動態 / 高分子被覆 / ラマン分析 / 抗体複合体 / 温熱療法 |
研究成果の概要 |
ガンの温熱療法用デバイスとしてのカーボンナノチューブ/抗体複合体プラットフォームの創製と評価を行った。本研究では高分子被覆したカーボンナノチューブの生体内環境下での分散安定性と温熱発現特性を評価した。被覆カーボンナノチューブはPBS溶液中で安定な分散安定性を維持し、近赤外線照射による制御可能な温熱発現性を示した。またマウスを用いて投与後の体内動態をラマン分析で解析したところ、2週間後ではいずれの臓器においても投与した被覆カーボンナノチューブの残留は認められなかった。このことから、被覆カーボンナノチューブは生体内で長期間残留することなく、排泄されるものと推察され、その有用性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガンの温熱療法は生体に対する侵襲が少なく、外科療法や化学療法と併用することで治療効果の向上や治療期間の短縮が期待できる。このためには効率的な温熱発現が可能なデバイスの開発が不可欠である。本研究で検討した被覆カーボンナノチューブは体外からの近赤外線の照射によって発熱し、その温熱は制御可能である点が大きな利点である。さらに被覆高分子に官能基を導入し、ガンの特異抗体を共有結合した複合体とすれば、ターゲットのガン細胞に特異的に結合し、周囲の正常組織への熱障害を最小限にした状態での温熱療法ができる。そのための基盤プラットフォームとして、被覆カーボンナノチューブは有効なデバイスであることが明らかになった。
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