研究課題/領域番号 |
16K11650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯科医用工学・再生歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中川 雅晴 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (80172279)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | チタンインプラント / 腐食 / フッ素 / 歯磨剤 / 口腔内環境 / 口腔内細菌 / 歯科インプラント学 / チタン |
研究成果の概要 |
Tiインプラントの埋入症例は近年急激に増加している。Tiは酸性のフッ素環境で腐食することは明らかとなっているが、実際の口腔内環境で腐食が生じるか、という問題はまだ明確にはなっていない。本研究では口腔内に近い実験環境を構築し、市販のフッ素含有歯磨剤(高濃度フッ素含有歯磨剤を含む)を用いてTiの腐食試験を行った。チタン表面での口腔内細菌の培養試験も行った。フッ素含有歯磨剤はフッ素含有水溶液に比べて腐食が生じにくい傾向を示したが、口腔内でも腐食は生じる可能性が示唆された。Tiインプラントを埋入している場合はフッ素未含有の歯磨剤を用いるか、埋入部位以外の場所からのブラッシングを行うことを推奨する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Tiインプラントの埋入症例は近年急激に増加している。酸性のフッ素環境でTiの腐食が生じることは明らかとなっているが、実際の口腔内で腐食が生じるか否かについては賛否両方の意見が出され、学会だけでなく世間一般でも話題となっている。市販の歯磨剤を用い、口腔内環境を模した実験においては、Tiの腐食が発生することが示され、また口腔内から撤去したインプラント表面には、実験で得られたものと非常に類似した腐食の痕跡が確認されている。本研究成果は、口腔内にTiインプラントを埋入している場合の腐食発生のリスクを考える上で、歯科医師、歯科衛生士、患者に非常に重要な知見を与えるものであり、高い評価を得ている。
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