研究課題
基盤研究(C)
慢性口腔顎顔面痛患者さん(OFP群):13例とコントロ-ル群:37例を対象とした。男性:31例、女性:19例、年齢は21-78歳(平均:46歳)であった。自律神経測定は「心拍のゆらぎ」を用いた。低周波数成分(LF)および高周波成分(HF)を計測した。HFは副交感神経LE/HFは交感神経活動を表す。HF: 4.3-986.2 (平均:227.3)、L/H: 0.4-22.7 (平均:4.1)であった。HFはコントロ-ル群ではOFP群に比較して有意に高かった(P < 0.01)。一方でOFP群とコントロ-ル群ではHR (P = 0.92)、L/H (P = 0.26)に有意差は認められなかった。
本研究の結果は慢性の口腔顔面痛を伴う患者さんは慢性疼痛を伴わない人と比較して有意に副交感神経活動が低下していることを示すものである。一方で慢性疼痛患者群とコントロ-ル群では交感神経自体の活性に有意差は認められなかった。この結果は研究開始前の慢性疼痛患者さんでは交感神経活動が直接有意に亢進しているという仮説を覆すものである。むしろ慢性疼痛患者さんではリラックス時に活動が活性化する副交感神経活動自体が低下している可能性を示すものである。慢性疼痛患者さんに対する治療の直接のタ-ゲットは交感神経活動の抑制よりもむしろ、副交感神経活性の賦活化を優先する方がふさわしい可能性を示したものと思われる。
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