研究課題/領域番号 |
16K11715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮腰 昌明 北海道大学, 大学病院, 助教 (90614933)
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研究分担者 |
北川 善政 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (00224957)
佐藤 淳 北海道大学, 歯学研究院, 講師 (60319069)
秦 浩信 独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター(臨床研究部), 臨床研究部, 歯科口腔外科医師 (70450830)
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研究協力者 |
木村 芝生子
岡本 実
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 低酸素 / 転移 / 口腔がん / 口腔癌 / HIF-1 / 臨床腫瘍学 |
研究成果の概要 |
FDG-PET、FMISO-PET撮影症例につき、保存されていた病理標本中の2000個を超えるリンパ節標本を検証。75個の転移陽性リンパ節を対象に組織染色し転移病巣におけるHIF1発現、上流シグナルの活性化状態、周囲組織中の微小血管構築についても検討を加えた。 結果、転移腫瘍病巣における腫瘍特異的なHIF1高発現は常圧酸素環境下における現象であり、腫瘍組織特異的な酸素要求度の相違に起因する相対的な低酸素状態でも説明できない発現パターンであることを究明し、シグナルトランスダクション経路の腫瘍特異的な異常活性化により制御される低酸素非依存的なHIF1活性化であることが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低酸素誘導因子(HIF1)は様々な細胞生物学的機能を有し、治療標的候補として考えられてきた。しかし、その誘導様式から組織中低酸素環境との関連についてはこれまであまり詳細に検証されてこなかったため、世界的に見ても分子標的として直接的に機能を抑制せず、腫瘍組織中の低酸素環境改善をもって治療効果を目指そうとしてきた。 本研究結果から、常圧酸素環境下においても腫瘍組織中でHIF1活性化が見られることからHIF1完全抑制のためには低酸素改善では不十分で、HIF1自体の転写活性抑制こそが治療目標となるというパラダイムシフトが起こる。革新的な癌治療につながる可能性から本研究結果の持つ社会的意義は計り知れない。
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