研究課題/領域番号 |
16K11750
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
前田 茂 岡山大学, 大学病院, 准教授 (50253000)
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研究分担者 |
樋口 仁 岡山大学, 大学病院, 講師 (30423320)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 周術期 / 脳虚血 / デクスメデトミジン / LPS / せん妄 / 脳梗塞 / 脳神経疾患 / 術後せん妄 |
研究成果の概要 |
マウスに対して,頚動脈の結紮による短時間の脳虚血は少量のLPSによる脳の炎症反応を増強し,特に海馬においては炎症反応の増加が著明であった。また海馬の歯状回でTUNEL染色が陽性であり,アポトーシスが惹起されていた。そしてこれらの反応はデクスメデトミジンにより抑制された。また培養細胞を用いて低酸素低グルコース環境で培養すると炎症反応が増強され,それはデクスメデトミジンによって抑制された。本研究の動物および細胞のモデルは周術期の中枢神経系を模していることから,デクスメデトミジンは周術期の中枢神経系の炎症と,術後のせん妄をコントロールする可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
術後の認知機能の低下は,高齢者が進む本邦において,解決すべき大きな問題である。本研究ではマウスを使って,軽微な全身の炎症と一時的な脳虚血を組み合わせることによって,周術期脳虚血モデルを確立した。そのモデルでは脳の炎症反応と,海馬におけるアポトーシスの発現を認めた。そしてデクスメデトミジンによって,脳の炎症反応とアポトーシスを軽減することができた。また,培養細胞を用いて,低酸素と低グルコースを組み合わせた環境でグリア細胞を培養したところ,炎症反応が増強され,それはデクスメデトミジンの添加により抑制された。つまりデクスメデトミジンは周術期の脳の炎症とアポトーシスを軽減する可能性が示唆された。
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