研究課題/領域番号 |
16K12368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
震災問題と人文学・社会科学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
清水 奈名子 宇都宮大学, 国際学部, 准教授 (40466678)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 低認知被災地 / 原発事故 / 北関東 / 住民運動 / 権利回復 / 人間の安全保障 / 住民活動 / 放射能汚染 |
研究成果の概要 |
本研究では、福島第一原発事故によって放射能汚染を受けた福島県周辺地域に暮らす住民活動に注目し、活動関係者、放射能対策に関わる自治体関係者への聞き取り調査と、健康調査に参加した住民へのアンケート調査を、栃木県を中心に、茨城県、千葉県、東京都の住民も含めて実施してきた。 その結果、これらの地域の住民が健康不安をはじめとする事故のリスクを持続的に感じ、健康調査や除染などの持続的な対策や支援を望んでいることを明らかにした。また各地域の住民運動が、地域を超えて連携する実態を明らかにすることで、一人ひとりの安全を保障するために住民が必要としている対策や支援がこれらの地域において共通していることが分析できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで十分な調査研究がなされてこなかった北関東地域における原発事故被害と復興の課題について、住民がどのように認識しているのかを明らかにした。また、地域間での連携を深めつつある住民運動を研究対象とすることで、被災地域の人々の安全を保障し、権利回復を実現するためにいかなる対策が必要であるのかを明らかにし、自治体や政府に伝達するという、住民運動の機能が地域をこえて共通していることを示すことができた。本研究成果は、震災後の日本に限らず、武力紛争や原発事故などの国家的な危機に際して、一般市民の権利を保障し、または回復するうえで地域のオーナーシップの尊重と促進の重要性を示唆している。
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