研究課題/領域番号 |
16K12446
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
正高 信男 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (60192746)
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研究分担者 |
後藤 幸織 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (10645584)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム / 発達障害 / 社会認知 / 社会的順位 / セロトニン / 認知機能 / 社会環境 / 自閉症 / 脳発達 / 社会集団 |
研究成果の概要 |
本研究では、自閉症スペクトラム(ASD)を持つ児童を対象に、社会的順位がどのように認識されるかを、心理課題を実施し、調査した。 その結果、ASDでは、従来、社会的シグナルの読み取り(例えば、相手の目から感情を読み取ることなど)の困難が示唆されているが、社会的順位の認識においてはその逆で、社会的順位を想起させる社会的シグナル(例えば、上司が部下を叱っている様子など)を、通常の児童よりも強く認識することが見いだされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的順位は、様々なの動物の集団に存在しており、人間社会も例外ではない。社会的順位の存在する集団では、その集団内の他者の順位をより正確に認識することには、集団内において有利に行動することが出来る。自閉症スペクトラム(ASD)は、他者との社会的コミュニケーションの困難を主な症状とする発達障害であることから、そのような症状の一端には、社会的順位の認識の困難も伴うものだろうと考え、本研究で我々は検証を行った。 その結果、予想に反し、ASDでは、社会的順位の認識は通常よりも強まっていることが見いだされた。この結果は、ASDでの社会的コミュニケーションの困難を、もう一度考え直す必要があることを示す。
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