研究課題/領域番号 |
16K12517
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
感性情報学
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
平 俊男 奈良工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60280426)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 形状の印象 / 力学的感性 / 力学的表情 / 感性情報学 |
研究成果の概要 |
一般にデザインの過程では,人のセンスが強調される.しかしながら,対象物の印象には,力学的合理性のような客観的側面も影響を与えていることも明らかである.本研究では,人は物体内部の力学的負荷を直観的に把握しているとの仮説のもとに,その際に人が潜在的に認知しているものを「力学的表情」と呼ぶことを提案した.陶磁器カップを対象として,深層学習に基づくキャプション付けを,それらの形状特徴と力学的特徴との関連付けに用いる方法論を示し,キャプション付けで得られるスコアが,形状の力学的合理性の指標として用いることが可能であることをケーススタディにより示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人が物体の形状から受ける印象の説明には,センスや感性といった属人的な側面が強調されることが多い.一方で「機能美」の概念のように,構造形態・形状の力学的な妥当性が美しさとして表出するとの考え方も古くから語られている.しかしながら,このような概念への言及は,評論的なものも多く,誰もがこれらを解釈し得る体系的な知識とはいいがたい.本研究で得られた形状特徴と力学的特徴との関連付けは,これまでの直観的な言及を,力学的感性の観点から客観的に再認識しようとする試みの一部である.このようなデザインの体系化は,人の創造的行為のさらなる理解につながるという意義を持つ.
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