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軌道アンサンブルの解析による親水性タンパク質-タンパク質間会合の駆動力の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K12520
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 生命・健康・医療情報学
研究機関東京工業大学

研究代表者

櫻井 実  東京工業大学, バイオ研究基盤支援総合センター, 教授 (50162342)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードATP結合自由エネルギー / 水和自由エネルギー / 水和エンタルピー / 水和エントロピー / ABCトランスポーター / タンパク質ータンパク質相互作用 / 熱揺らぎ / タンパク質-タンパク質相互作用 / 親水性相互作用 / 軌道アンサンブル / 計算機シミュレーション / 自由エネルギー
研究成果の概要

本研究では親水性タンパク質同士がどのような相互作用で会合に至るのかを分子シミュレーションにより調べた。その結果、同種のタンパク質(ドメイン)間の会合現象であっても、それが水溶液中で孤立した分子同士で起こるか、マルチドメインタンパク質中に組み込まれた状況の下で起こるかによって、駆動力が異なることが判明した。後者では、タンパク質全体の構造的制約があるので、着目するドメイン同士の会合は内部エネルギー変化に有利な軌跡をとるとは限らない。その場合は、遭遇会合体形成までは、水和力が会合を誘導する。しかしながら、その後の安定複合体形成までは、状況によらず水和エントロピーと内部エネルギーが駆動力であった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で調べたATPが結合したヌクレオチド結合ドメイン(NBD)同士の会合は、ATPの結合エネルギーによって駆動される過程である。水溶液中の孤立分子間では、ATPエネルギーは静電力として一方のNBDからもう一方のNBDに伝播し会合が誘導される。しかし、マルチドメインタンパク質中では、ATPエネルギーは一度水和エンタルピーのエネルギーに変換されてから会合に必要な引力となるという結果が得られた。生体中のエネルギー通貨はATPであるが、マルチドメインタンパク質中のNBDにATPが結合するとなぜ大きな分子運動が生じるのか必ずしも十分に理解されていなかった。本研究は、教科書にない全く新規な描像を与えた。

報告書

(4件)
  • 2018 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2017 実施状況報告書
  • 2016 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The mechanism of nucleotide‐binding domain dimerization in the intact maltose transporter as studied by all‐atom molecular dynamics simulations2018

    • 著者名/発表者名
      Wei‐Lin Hsu Tadaomi Furuta Minoru Sakurai
    • 雑誌名

      Proteins

      巻: 86 号: 2 ページ: 237-247

    • DOI

      10.1002/prot.25433

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ABCトランスポーターにおけるヌクレオチドドメイン2量体化の駆動力に関する計算化学的解析2018

    • 著者名/発表者名
      境澤穂波, 許 維麟, 古田忠臣, 櫻井実
    • 学会等名
      第18回日本蛋白質科学会年会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 親水性タンパク質ータンパク質間会合の駆動力に関するMD及び3DーRISM計算2017

    • 著者名/発表者名
      2)境澤穂波, 古田忠臣, 櫻井実
    • 学会等名
      第55回日本生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] Functional mechanisms of ABC transporters as revealed by molecular simulations2018

    • 著者名/発表者名
      Tadaomi Furuta, Minoru Sakurai
    • 総ページ数
      23
    • 出版者
      Springer
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2020-03-30  

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