研究課題/領域番号 |
16K12596
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中田 慎一郎 大阪大学, 医学系研究科, 特命教授 (70548528)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゲノム編集 / ニック / 相同組換え / DNA2本鎖切断 / ゲノム変異 / DNA修復 / Cas9 / 相同組みえ |
研究成果の概要 |
CRISPR/Casシステムの登場により、細胞のゲノムを簡便に編集することが可能となった。しかし、研究開発当初の技術レベルでは、ゲノム編集を施した細胞に意図しないゲノム変異が加わることが不可避であり、正確なゲノム編集を効率よく起こすことは難しかった。報告者は、DNA2本鎖切断を発生させず、ニックから高効率かつ正確にゲノムを編集する方法(SNGD法)を見いだしつつあった。完全に新規のゲノム編集法であるため、SNGDにより効率的にゲノム編集が達成される分子機構は完全に未知であった。本研究では、SNGD法が通常の相同組み換えとは異なる非古典的な経路により達成されることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SNGD法によるゲノム編集は、DNA2本鎖切断を用いる従来法と比べ、効率は7倍程度、正確性は25倍以上である。本法の開発により、正確で高効率なゲノム編集を実現した。本研究では、SNGD法において用いられる組換えの分子機構の詳細を研究し、ニックが非古典的な相同組み換えを誘導することを示した。この研究により、未知のDNA修復機構が存在することも明らかにした。本法を基盤として、ゲノム編集の正確性や効率をさらに高めることができれば、遺伝性疾患における責任遺伝子の修正など、医療応用を目指した研究・開発へと発展させることができると期待できる。
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