研究課題/領域番号 |
16K12801
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 恵泉女学園大学 |
研究代表者 |
篠田 真理子 恵泉女学園大学, 人間社会学部, 准教授 (80409812)
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研究分担者 |
柿原 泰 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (60345402)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 疫学 / 公害 / 環境問題 / 放射線 / 原発事故 / 疫学史 / 放射能 / 科学史 / 科学社会学 / 未認定患者 / 低線量 / 公害問題 / 放射線被曝 / 因果関係 |
研究成果の概要 |
日本における公害・環境問題(放射線影響などの問題を含む)における疫学のあり方に対しては複合的ないくつもの問題がある。本研究ではその問題について整理を行った。日本と比較すると、海外では特に1970年代以降、疫学調査方法論とその調査に基づく因果関係の推論についての議論が深まったため、有効で実効性のある法律や施策、予防的措置をとることができた事例が見られる。 これらの研究から、疫学研究・調査には歴史性、政治性、社会性があることが明らかになった。また被害者への実効的な救済や予防には因果関係論への社会的理解が必要であろうという課題が明確になり、今後の研究への展望が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
公害・環境問題では因果関係の立証について論争が起こることがほとんどであり、未認定患者が多数発生して認定基準が問題となっている。放射能汚染を含むさまざまな公害・環境問題において、疫学がどのような役割を果たし、また果たすべきであったのかという検証は、まだ不十分である。本研究は、その歴史叙述のための視座を明らかにした。 一方1970年代以降、諸外国では疫学自体も社会的な影響を受けつつ学問的発展を遂げていると考えられる。そうした国外での発展や疫学の果たした社会的機能についてさらに研究することによって、被害の救済や予防的措置に関して寄与できる見通しが明らかになった。
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